サルコペニアと嚥下障害の関連性が解明

国立循環器病研究センター 脳神経内科部長 猪原匡史が代表を務めた

科学研究費助成事業

「高齢者の脳卒中後嚥下障害の急性期診療アルゴリズム確立」において、

国循脳神経内科の福間一樹医師、猪原匡史部長らのグループが、

急性期脳卒中におけるサルコペニアと摂食嚥下障害との関連を解明しています。

 

サルコペニアと摂食嚥下障害は、

脳卒中後患者を含めた高齢者の予後や

生活の質の低下に影響しうる重要な問題となっています。

近年、サルコペニアによる摂食嚥下障害に注目が集まり、

回復期リハビリテーションを受ける患者における

サルコペニアの摂食嚥下予後への影響が報告されてきました。

しかしながら、脳卒中急性期におけるサルコペニアと

摂食嚥下予後との関連は明らかにされていませんでした。

研究の結果から、

本研究に登録した高齢脳卒中患者のサルコペニア罹患率は34%であり、

サルコペニア罹患群は低栄養の併存率が高いことから

栄養介入の必要性が示されました。

さらに、サルコペニアは摂食嚥下障害と誤嚥性肺炎のリスクであり、

急性期の早期診断・栄養介入・誤嚥予防が求められることも示されました。

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