各ご支援先において、
スタッフ教育の一環として
スタッフが実際に行ったカウンセリングを振り返っています。
その振り返りの中で
「健康のためにヤクルト1000を寝る前に飲んでいます!よく眠れるんです。」と
患者さんから言われるケースが何度か出てきています。
よく眠れることは、体には良いことだと思います。
一方で、寝る前の乳酸菌飲料は
むし歯のリスクが当然高くなります。
そのことを患者さんに聞いたところ
「乳酸菌シロタ株は虫歯にならないんですよ!」と仰っていたそうです。
確かにシロタ株は
むし歯には直接悪影響を与えませんが、
ヤクルト1000には
100mlあたり14.1gの炭水化物が含まれています。
食物繊維の表記もありませんので、
14.1gが糖質ということになります。
そしてpHは3.6だそうです。
もちろん、ヤクルト1000だけが
糖質を含む酸性度の高い食品というわけではありません。
これを寝る前に飲んで、そのまますぐ寝る。
唾液分泌が減る就寝中には相当のリスクです。
脱水症状を防ぐためにスポーツドリンクを飲んで寝る、というのも同じことです。
健康意識の高い患者さんが行っていることが
口腔内には逆効果…こういうことはたくさんあります。
もちろん頭ごなしに否定しては行動変容は起こりません。
これをきっかけに
むし歯になるメカニズムや唾液緩衝能
ステファンカーブなどを話せば
興味を持って覚えてもらえる可能性は高まります。
さらに
対応策をしっかりお伝えして信頼感を醸成しましょう。