前回、口蓋裂に関する情報を取り上げましたが
今回は開業医にとっても身近な「お口ポカン」について取り上げます。
大垣女子短大などの研究グループが
2014年に全国調査(対象3,339人)を行ったところ
口唇閉鎖不全の有病率は30・7%にも上ったということです。
この調査では、
お口ぽかんの子には「鼻がつまる」や
「クチャクチャ音を立てて食べる」などの傾向があることが
裏付けられたそうです。
国内ではこれまで大規模な実態調査が行われたことはなく、
同短大や新潟大などの研究グループは、
<1〉有病率に年齢差や地域差があるか
〈2〉どのような要因があるのか――を調べています。
その結果、有病率は年齢が上がるにつれて高くなり、
12歳では4割弱を占めています。
地域差はなかったようですが、
「唇にしまりがない」
「口を開けて寝る」
「口がよく渇く」
「口臭がある」
などの傾向が見られたのだとか。
これまでに行われてきた小規模調査からは、
年齢が上がるにつれて、有病率が低下する傾向が報告されていましたが、
この調査からは逆の結果となっています。
多くのお母さんが気にするようになっているお口ポカン。
歯科医院ではこのようなデータを裏付けとして持っておくと
矯正の必要性に関する説得力が増しそうですね。