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コンサルタント的思考整理術

いよいよ約5年振りに消費税増税となりましたが、軽減税率やポイント還元など「ややこしい…」と感じることが多く、馴れるまでには時間がかかりそうですね。

この「ややこしい…」という感覚は、日常的な経営の現場でも常に起きています。その際の「思考整理」方法の一つとして

今の行動は「原因」に対応しているのか、それとも「現象」に対応しているのか…

と分類する手法を私はよく使います。例えば「歯がボロボロで食べ物を噛むことが難しい状態」の方が、「できるだけ噛まなくてもよい食べ物を選ぶ」ことを選択すれば、これは「現象」に対しての行動になります。「原因」を改善する為の具体的な行動を選択しない限りは、ますます「噛めない」状況は悪化することが予測できます。

このような選択は経営の現場でも発生します。例えば医院の「新患数が減少」しているという「現象」があるとします。この「現象」に対応する行動としては「HPを新しく作成して新規にアピールする」といった広告作成などが、すぐに思いつくと想像できます。しかし、そもそも過去を振り返れば「なぜ口コミ(紹介)数が少ないのか」「なぜ過去に来院した患者さんが溜まっていかないのか」など、医院が内包している「そもそもの原因」を見つめなおし対処する行動を選択しなければ、例え一時的に新患数が増えても長期的に経営状況は悪化します。

つまり「現象」に対する行動が間違っている訳ではなく、「現象」に対する行動は即効的な効果を期待するものであり、「原因」に対する行動は長期的に持続可能な安定成長を期待するもの…という分類をしておくことが大切になります。

もちろん両方とも実践すれば良いのですが、即効的な効果を求めて「現象」に対して行動した場合、失敗した時に失う「時間」「お金」…そして「精神的なダメージ」が大きく、再び立ち上げるのも大変になるケースが少なくありません。

いまの判断が「現象」に基づいたものなのか、「原因」に基づいたものなのか…たまに思考を整理すると、未来の選択肢が増えることに役立ちます。

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