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”肥満で歯周病悪化のメカニズム”を解明 新潟大学

新潟大学院医歯学総合研究科口腔保健学分野の山崎和久教授(研究当時、現所属:理化学研究所生命医科学研究センター)と理化学研究所生命医科学研究センター粘膜システム研究チームの大野博司チームリーダーらの共同研究グループが、肥満による腸内細菌の変化が慢性炎症性歯周疾患(歯周病)における歯槽骨破壊を促進する仕組みを明らかにしました。

   

【サマリー】

  • 肥満者においては歯周病が悪化することが知られていましたが、そのメカニズムは明らかになっていませんでした。
  • 肥満マウスの腸内細菌を移植して実験的歯周炎を誘発するモデルを用いてそのメカニズムを解析しました。
  • 肥満者で明らかになっている腸内細菌の構成変化が歯周病の悪化に関わっていることが判明しました。
  • 肥満マウスの腸内細菌ではプリン代謝(※1)が亢進しており、その結果血中の尿酸が上昇して歯周病における炎症性骨破壊を促進することが明らかになりました。

※1:プリン体は魚卵やビールなどに含まれることは良く知られていますが、私たちの細胞の中にある遺伝情報をつかさどる物質DNA(デオキシリボ核酸)を構成する成分でもあります。動植物の細胞の中に存在するものなので、食品として摂取するほか、古くなった細胞を分解する新陳代謝の過程で体内に放出されます。このプリン体は主として肝臓で処理されて尿酸になりますが、この過程をプリン代謝と呼びます。

   

今年の4月には、筑波大学が”メタボ患者の歯周病は運動で改善する ”ということを実証したことを発表しています。歯周病は生活習慣を見直すことが必要なのかもしれません。

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