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歯科医院経営通信Vol.94「医院改革の前提は自費率にあり!」

  • 経営視点で考える自費治療の必要性

12月5日のセミナーのゲスト講師である黒木院長。

50歳目前の時には

  • ほぼ保険治療で慌ただしい診療、しかも長時間労働
  • トイレに行く暇が無いほど休憩もなく、休日も少ないので体が辛い
  • 急患や予約で無理を言う患者が多く、毎日残業が多い
  • スタッフが言うことを聞いてくれない

という状況でした。

ところが、そこから数年で

  • 休診日を増やし、かつ診療時間も短縮
  • 診療は、ほぼ残業0の状態に
  • スタッフが協力的に動いてくれるだけでなく、提案もするように
  • 時間の余裕がある診療スタイルになり、「考える時間」を持てるようになる
  • リタイアの時期を考慮した上で、次のステージに向けた設備投資も実施

という医院に変貌を遂げました。

このような変貌を遂げた根底には

自費率30%以上を安定して獲得できるようになったことが挙げられます。

(インプラントや矯正治療はしていなくても可能な実績です。)

たしかに

『自費に頼らず保険だけで〇億円を超える!』というような仕組みは

自費治療を伸ばそうとして失敗した方や自費治療に抵抗がある方には

魅力的なものかもしれません。

ただ・・・

保険診療では診療時間と売り上げは比例するため

自費率が低い状態で業績を伸ばそうと思うと

できるだけ多くの患者さんをこなす必要があります。

よって、診療時間を短くすることは難しくなります。

また、できるだけ短い時間で治療を進めていきたいため

院内は常にバタバタしています。

院長もスタッフも診療に追われ疲れ果て

お互いにコミュニケーションも取りづらく

業績改善の取り組みもなが続きしません。

このような医院の状況では

スタッフの採用が非常に難しくもなっていますので

雇用の安定という部分でもネックになってきます。

さらに

中長期的には

この国が抱える医療費を現状で補うことは難しく

保険点数の削減、

保険治療の対象の削減等が考えられるため

保険治療に依存しすぎると

そのまま売上が落ちるということにもなりかねません。

今後ますます進む少子高齢化によって

保険制度は右往左往するでしょう。

保険治療に依存してしまうと

ここに書いてきた不安や課題を抱えたまま

走り続け、保険制度に振り回される

…いうことになります。

こういうことを考えれば

自費治療を増やすというのは

単に「利益を稼ぐ」ということではなく

経営全体を好循環させるために欠かせないことだと

考えられます。

      

 

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